風邪の季節になりました。風邪のときにつかう代表的な漢方薬をご紹介します。

症状 詳細 漢方薬名
  • 頭痛
  • 発熱
  • 寒気
  • 流感のように熱が高い
  • 身体の節々が痛む
  • 汗は出ない
麻黄湯
  • 麻黄湯より症状軽い
  • 肩こり・首筋から背中へ強ばり
葛根湯
  • 胃に水がたまった感じ
  • ゼイゼイという咳
  • 鼻水・うすい痰
  • 尿の出が悪いことが多い
小青竜湯
  • 熱感と寒気が交互にくる
  • 疲れがひどい
  • 食欲不振
  • 動悸
  • 自然発汗
  • 口が苦い
  • 食欲なし
  • 吐きけ・胸苦しさ
小紫胡湯
  • 頭痛・発熱・寒気
  • 身体の節々がうずくように痛む
紫胡桂枝湯
  • 体力衰え・疲労感
  • 微熱がつづく
  • 動悸・不眠・寝汗
紫胡桂枝乾姜湯
  • はげしい咳
  • 顔を赤くするほどはげしい咳
  • 風邪の後、咳だけが残った
  • 汗ばむ傾向
麻杏甘石湯

おまけ

葛根湯は、風邪薬と思っている方も多いと思いますが、今から2000年位前に書かれた原典には、「太陽病、項背強、几几無汗、悪風、葛根湯主之」と書かれています。
首筋から背中にかけてコリがあり、汗は出ていなく、風に当るのを嫌がる。この時は、葛根湯を用いなさい。という訳になります。

原文には一言も、発熱のある時に使いなさいとは書かれていないのです。つまり、上記のような症状があれば、風邪に限らず、中耳炎・外耳炎・鼻炎・蓄膿症・肩こり・五十肩・神経痛・じんましんなどに用いることもあります。